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ビートたけしのルーツ
- 今となっては芸人として、映画監督としても「世界のキタノ」と認められるビートたけし。そんな彼が浅草での下積み時代、人気芸人になるまでの日々を綴った自伝的小説を映像化。昭和40年代の東京・浅草。大学を1週間で中退してフランス座のエレベーターボーイ兼裏方の仕事をしていたタケシは、多くの人気芸人を育て上げた深見千三郎に弟子入りを志願する。タップダンスやコントの技術、さらに「芸人だったらいつでもボケろ」といった芸人としての精神まで徹底的に教え込まれる。タケシが深見の元でめきめきと頭角を現していく中、テレビの波に押されてフランス座の経営は悪化する。そんな中、タケシがフランス座の元先輩キヨシに漫才の世界へと誘われる。自分の実力を確かめたいと思い始めたタケシは、外の世界で勝負しようと決意し、自分の居場所となっていたフランス座を離れ、漫才コンビ「ツービート」を結成する。
- 今でも番組でボケまくるビートたけし。深見千三郎魂がまだ生きてるんだなと思うと、非常に感慨深いものがある。
信念
聞けよ、この野郎。こっちは漫才やってんだよ。黙って聞いてろ、馬鹿野郎。
芸人だよ、バカ野郎。こっちはな見てもらってんじゃねぇんだ。芸を見せてやってんだ、黙って見てろ。
笑われんじゃねぇぞ。笑わせるんだよ。
やっぱやめるわ。ネタ、そのままやる。全部元のまま。
譲ってはいけない領域。その領域においてプライドを持って戦う。
死生観
「そうやってね、夢見てのたれ死んで行くんだよ、みんな」「だったら面白え死に方して笑わせてやるよ」
俺一度ならまだしも二度も人生切ってんだよ。そんな奴が中途半端やってどうすんだよ馬鹿野郎。
のたれ死ぬなら面白い死に方をしてやると思えれば、挑戦はこわくない。
破壊する
だったらここで野たれ死にゃいいのかよ。裸見たさの客を笑わして何になるんだよ。いくらここで爆笑さらったってなんにもなんねぇじゃねえかよ。
師匠に鍛えてもらったんで。
今まで見たことのねえ漫才をやりてえんだよ。ぶっ壊すんだよ、今までの漫才を。
自分にとって心地の良い場所が時に成長、可能性を阻害する場合がある。成長、進歩のために心地の良い場所を破壊できるか。
師弟愛
これが芸事だ。本気でやりてぇなら教えてやる。
ここ畳んだら、タケはどうなるんだよ。あいつの面倒は誰がみるんだよ。あの馬鹿野郎は本物だぞ。あいつに全部教えるまではここを畳むわけにはいかねんだよ。
あの師匠が頭を下げるなんてねえ。ヤクザに絡まれたって頭を下げなかったような人がだよ。
おい、そこの、下手な拍手してくれんな。こんな下手な芝居で拍手されたらこいつがダメになっちまうだろ。
本気同士だから濃い時間が生まれる。その時間はいつまでも残る。