セネカ「人生の短さについて」からの学びまとめ
  • そもそも人生とは短いものではないのだ。我々は皆偉業を成し遂げられるだけの時間を等しく与えられている。それを短く感じるのは時間を浪費してるからに過ぎない。例えば莫大な財産だってお金の使い方をわかっていない者の手に渡れば一瞬で無くなる。人生の時間も同じことだ、正しく使うことで十分ゆとりを持った人生に変えることができる。しかし多くの人は果てしない欲望や誰かに評価される欲求に囚われ、こびへつらうことで時間を消耗させてしまっている。例えば想像してみてほしい、自分の土地や財産が理不尽にも他の誰かに侵害されたらあなたはどんな行動をするだろうか。武器を持つなりしてどうにか抵抗して必死にそれを守ろうとするだろう。誰だって自分の財産を他人に喜んで差し出すはずはないからだ。ではなぜ人は自分の時間という財産に限ってはこうも簡単に他人に差し出してしまうんだ。お金に関しては無駄使いをしないという人でも、時間となると平気で無駄使いをする。同じ財産であるのにも関わらず、実におかしな話だ。
  • 浪費とは欲望に溺れること、バタバタと仕事に追われること、怠惰に過ごすこと、他人の目を気にして神経をすり減らすこと。
  • セネカは自分の持つ資産を全て国に寄付することを交換条件として引退を皇帝ネロと交渉して、「自由な時間」を得た。
  • 人生の長さとは自分の時間をどれだけ自分のためだけに捧げたかで決まる。誰かのための奉仕や献身を自分が好きでやっているのなら時間は人生に蓄積される、しかしもしそれが他人の好意を得るためにやってるのなら時間は人生には蓄積されない。
  • 寸暇を惜しみ他人に支配されることなく、一日、一日を人生最後の日のように過ごしてほしい。
  • 人生は止まることのない急ぎ旅のようなもの。本人が寝ていようが起きていようが時間は過ぎていく。人生は何かに現を抜かしているとあっという間に終点だ。
  • 君たちに感謝の言葉を残したかったのだがどうやら時間が来てしまったようだ。ならば今私の持っているものの中で最も美しいものを君たちに残していく。それは私が今こうして生きているという姿だ。セネカは自分の目の前に突然現れた死にたいしても一切を恐怖を見せることなく、悠然と構えていた。それどころか自分のために泣き沈んでいる仲間、恐怖に震える弟子たちを気遣い励ました。
  • セネカは自害を命じられ、まず刃物で手首や足といった太い血管の流れているところを切りつけ出血死を試みたが死ななかった。次にソクラテスが死んだ毒薬を飲み干したがそれも効かなかった。熱湯を用意させてその中へと身を投じ息を引き取った。
  • 時間、人生はあっという間に過ぎていく。出来るだけ早い段階で時間を浪費しない習慣を定着させる必要がある。

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