- 開催されたスーパープリンスリーグ東北、東北の強豪クラブチームや高校がひしめく中、決勝戦に勝ち上がったのは青森山田トップチームとセカンドチーム。近年、高校年代のトップを走り続け、毎年のようにプロ選手を輩出。その強さの秘密とは。
- 中高一貫のサッカー教育 青森山田中学も全国優勝の常連になっている。高校へと進学し、即戦力となる選手もいる。
- 強さの基礎となっているのは組織力の向上、その背景には黒田監督の組織マネジメント能力がある。
- コーチが13人いて、それぞれ役割分担をしている。高いレベルでサッカーを議論できる感覚を持つ指導者が一人でも増えるように、様々な大会で監督を割り振る。全中優勝を指揮した監督、プリンスリーグ優勝を指揮した監督。トップオブトップで戦える指導者が4人くらい揃っている。
- 分析担当チームを形成 分析ルームを用意して、PCを3台持ち込んで作業。相手チームの分析資料を作る人、編集映像を作る人、リスタート対策をする人など役割分担。
- 身体のケアするトレーナー、生活管理を束ねるコーチもいる。
- 黒田監督はその全てに並行して少しずつ関わりつつ、次の試合に向けて注意すべきこと、モチベーション管理など、チーム全体においてのマネジメントを担当する。さらに試合後の改善ポイントの周知や、試合中に起こりうる様々な局面へのアプローチなど徹底的に行う。
- 各スタッフがそれぞれ明確な役割と責任を持つ。全てを俯瞰するリーダーがいて、余裕を持って、機敏な対処を行う。経験は蓄積、共有され、コーチ陣はさらにレベルアップ、さらなる選手の成長へと繋がる。
- 13名のうち、7名はOB。青森山田イズムを持ち、トップが行う指導が間違いないという確信を伝えてくれること、これが指導組織として大きな力になる。
- 優秀なコーチ陣、それでもそれぞれに方針や理念がある。修正が必要な場合を早期発見し、即座の軌道修正を行う。
- 青森山田の進むべき方向性を明確にして、それをスタッフみんなで共有し、互いに歩み寄り、とことん実践していく。実践と共有のループ。
- 柴崎は中二で高校トップチームの公式戦に出場、高一でJ1の練習に参加している。常に満足させず上を目指せる環境を構築。上のレベルで自分の何が通用して、何が通用しないかを知る機会を作る。
- 青森山田の強さにはロジックがある。組織を組んで経験値を共有し、指導する側も最大限に成長できる環境になっている。それが選手のレベルアップにつながっている。
- 中高一貫教育でレベルの高い選手には厳しい上のレベルを経験させ慢心させない。好機は最大の教育になる。
- 青森山田で実践されている組織マネジメントは様々な組織に応用できる。そしてここまで徹底的に細部に渡ってマネジメントされたピラミッド型組織は構成員が流動したとしても崩れにくいだろう。