「三途の川アウトレットパーク」からの学びまとめ/世にも奇妙な物語
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    あらすじ

    • 主人公は自分の目にコンプレックスを持っていた。その目により学生時代いじめられ、社会人になってからも虐げられたり、解雇されたりした。
    • 配達の仕事中に病気の女性と出会う。主人公はその女性と打ち解け、よくお見舞いに行くようになる。
    • 主人公はその女性から「その目、私は好きよ」と言われる。主人公はその言葉に救われた思いがする。
    • 主人公はその女性が重い病気を抱えていることを知る。手術しないと死んでしまうが、手術代がないことを知る。
    • 主人公は強盗を働き、奪ったお金をその女性のために寄付をする。警察に追われている最中、階段から足を滑らせて死んでしまう。
    • 死後の世界に行くとそこには「三途の川アウトレットパーク」があり、来世で何になるかの抽選と前世の徳をお金に変えて、来世のスキルや才能を買うことができる。
    • そのモールの中で一人の子供と出会い仲良くなる。その子供は生前病弱で自分のために親がお金を工面してること、そのことが原因で夫婦間に争いがあることを知っていた。「自分さえいなくなれば」と思い自殺をした。
    • また主人公が生前、強盗をして手術代を工面した女性ともモールで再会する。手術は失敗し、亡くなっていたのだ。主人公はその女性と子供の3人で来世行きの船が出るまで、束の間の楽しい時間を過ごす。その中で自分が強盗した人はその子供の母親で、自分が奪ったことにより、その子供は手術を受けられず亡くなったことを知る。罪悪感に押しつぶされそうになる中、主人公は自分の人間に生まれ変われる権利を売り渡し、二人へのプレゼントを買いに行くことを決意する・・・・

    人を思う心、与えようとする心

    • 主人公は最初、人生に何の喜びも見出していなかった。病気の女性と出会い、その女性から優しい言葉を与えられる中で変わっていく。自分も与えたいと思う人間になっていく。
    • 人は与えること、与えようとすることで人格や人生に対する意義を得る。
    • テイクすることだけを考える人間は逆説的であるが、何も得ない。

    春宵十話・人にとって最も大切なものは「情緒」

    • 岡潔の随筆「春宵十話」を思い出す。
    • 岡潔は学問、人の中心は情緒だと言う。情緒が損なわれると人の心は腐敗する。社会も文化もあっという間に悪くなっていく。
    • 情緒は人の心、心のセンサー。夕日や花を綺麗だと感じる心。誰かが泣いている、傷ついている、悲しんでいる、助けたいと思う心。
    • 情緒は直感を鍛え、善行を繰り返すことで育まれると岡潔は言う。少しも打算の入らない行為を積んでいく。
    • 道義的センスをつけよう。道義の本質は「人の悲しみがわかること」。自分さえ良ければいいのなら獣と変わらない。人の悲しみを自分の悲しみと捉えること。

    情緒が日本人から失われつつある

    • コロナ禍において日本中に苦難、悲しみ、痛みが多くある。そんな中で国民感情を逆撫でするような政治家の行動、政策。幻想の自惚れによって情緒を失った人間は人の痛みを知ることができない。
    • 目のコンプレックスを抱えた主人公に優しい言葉をかけた女性。子供、女性のために何かできることはないかと奔走した主人公。その姿に情緒を感じる。

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